くらいの意味では図書館の主かもしれない。でも、一昔前の
ほうが、より生活に図書館は密着していた。
図書館との出会いの始めはいつごろだろう?
鹿児島県立図書館は子どもの頃には今の鹿児島県立博物館
の建物にあった。
そして、子供たちは「自動的」に児童文化室に案内される仕組み
になっていた。
多分、小学校3年か4年くらいで、星の世界に熱中していた。
家にも1冊か2冊くらいの読み物はもっていたが、なんにせよ
そんなに沢山本が買ってもらえるという家でもなかったし、
また、時代でもなかった。
そういうことから多分、図書館に行き始めたのだろう。
でも、児童文化室の本は不満だった。
子ども臭かったのだった。背伸びしたかった。
そういうわけで、司書の人に頼み込んで、大人の方の
図書室を使わせてもらえるようにしてもらった。
初めて踏み入れた、大人の図書の世界、本の世界。
その日のことは漠然とではあるけど、今も覚えている。
何を読んだかとか詳細なことは覚えていないけれど、
多分、散開星雲とか渦巻星雲、そして球状星団など
が写った大人向けの写真集でも食い入るように眺めて
いたのだろう。
肉眼では写真集のようには星雲は見えず、せいぜい
たばこの煙のようにしか望遠鏡を覗いてみても見えない
というのをしったときが星の世界との縁の切れ目だった。
写真集の星雲の鮮やかな写真は露光時間をたくさん
使った一種の写真のマジックだったのだった。
その頃から、蘭の世界に興味が移り、多分図書館でも
植物図鑑を始め、蘭の図画を繰り返し、繰り返し眺めて
いただろう。主婦が通販のカタログでも眺めるように、
繰り返し、繰り返し。
P.S 大人の図書室で最初に何を読んだか?なんとなく
だけど外国の蝶の図鑑を眺めていたような記憶が微か
にある。モルフォチョウとかトリバネアゲハの類。
今の子供たちはデパートに行けば最初から
アトラスオオカブトである。それがいいのかどうか分から
ない。欲望、願望はすぐ叶ってしまう。見たいけど、
現物がない、だから想像するというステップがない。
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