長い夢の終わりのほう。
その空港は空に浮かんでいた。
特別に操縦桿を握らせてもらったが、
みごとにオーバーラーンしてしまった。
ほかに乗客がいたのか乗客は私ひとりだったのか
わからないが、豪華な旅客機みたいだった。
女性乗務員がどれか特典を選んでください
といって5つくらいの特典の書かれたカードを
プレートに乗せて持ってきた。
「5回に1回しか外れないくじ」を選んだ。
どこからか小声で「けち」と聞こえてきた。
引いたのは「アルミニウム ドロップ」だった。
「何かが良ければ、何かが悪い」と私はつぶやいた。
女性乗務員が笑う。
ぐちぐちまとめて食べる。「ああ、まずい」
気がつけば、次のフライトの5分前になってしまっていた。
「遅れ判断能力」というルールがございまして、
と男性乗務員が申し訳なさそうに言った。
ものすごいペナルティが発生するようだ。
「「遅れ判断能力」
という概念を教えてもらったのが
一番のプレゼントだったと思います。
モノは壊れれば終わりですが、
概念は何度でも使えますから」
と私は言った。
「最後にカクテルでも飲んでいきませんか?」
と男性乗務員が言った。
「人生遅れてますね」と私が言うと
「そんなことないですよ」と女性乗務員が言ってくれた。
ーーーーーここまで
2日くらい前の明け方にメモをつけた。
長い夢の終わりのほう。いつも長い夢だと終わりのほうしか覚えられない。
で、印象的な夢だった場合は記録をつけるときもある。
大体メモ書きはそのうちどこかに消えてしまう。
下のメモが書いたメモの写し。すなわち原物のテクスト。
記憶に従って、脈絡をつけて書き直してみた。
あくまでも、禁欲的に。
空に浮かんでいる空港
オーバーらーん
一つ選べる
5回に1回しか外れない
くじ
けち
アルミニウム ドロップ
何かが良ければ、何かが悪いと
女性乗務員が笑う
ぐちぐち食べる
次のフライトの5分前
遅れ判断能力
というルールがございまして
遅れ判断能力
という概念をおしえてもらったのが
一番のプレゼント
だったと思います。
それはものはこわれれば終わり
ですが
概念は何度でも使えますから
最後にカクテルでも
飲んでいきませんか?
人生おくれていますね。
そんなことないですよ。
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